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Quaternion(14)

3次元の回転を表す(unit) quaternionは、

q=cosθ+usinθ --- (1)

と書けます。ここでの注意は、回転角はθではなく、2θということ。逆に言えば、u軸周りの回転θを表すquaternionは、

q=cos(θ/2)+usin(θ/2) --- (2)

と書けます。式(1)よりも、式(2)の方がよく見かけますね。

でも、複素数、

z=r(cosθ+isinθ) --- (3)

の回転角はθですね。式(2)と式(3)を見比べると、ちょっと不思議ではないですか?だって、式(2)は周期4πですからね。対して、式(3)は周期2πで、普通ですよね。

式(2)は確かに周期4πですが、一方、「qと−qは同じ3次元の回転を表す」という事実があります。つまり、(unit) quaternion空間、すなわち4次元単位球上では、互いに反対側にあるquaternionは、3次元回転では同じということ。従って、式(2)の4π周期は見せかけであって、実質は2π周期と考えてもよいのではないでしょうか。

ところが、3次元回転だけを考えていれば、qと−qを区別しなくても良いかと言うと、実はそうでもなくて、例えばquaternionの補間を考える場合は、どちらか適切な方を選ばなければ、余計な回転が加わってしまう、ということですね。ですから、やはりqと−qは別物?

結局のところ、quaternionは周期2πではなく、4πなのでしょうが、どうもピンときませんね。それでは、周期4πの「身近な」例ってあるのでしょうか。難しい物理の例はいろいろとあるらしいのですが、誰でも体験できる例が、Snygg著"Clifford Algebra(1997)"、pp.11-13に載っています。本を掌に載せて、その本の姿勢を変えないようにして、平面上に2π回転させてみてください。できたとしても、腕が妙な格好になりますよね。そこでメゲないで、更に本を2π回転させてみると、何と!腕が元通りになるのです。これが4π周期のひとつの例だそうですよ。フ〜ン。


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プロフィール

Author:加納裕(kanouy[at]kuramae.ne.jp)
(株)スリーディー代表取締役兼CTO。
1983年東京工業大学工学部機械物理工学科卒業。
同年(株)図研入社。
1987年(株)ソリッドレイ研究所を6名で設立、取締役。
1994年(株)スリーディー入社。
1996年同社取締役。
2002年同社代表取締役、現在に至る。
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私は現在(株)スリーディーの代表取締役兼CTOという地位にあります。零細企業ですが技術には自信を持っており、今後如何に当社を発展させていくかが問題でこれについて重責を担っています。当社が属する業界の技術は日進月歩で競争も世界中で行われていますので、日々の舵取りと共に中長期的ビジョンも必要という、私の能力を遥かに超えた振る舞いが要求されます。そこで日々の思いを整理するために、フォーマルではないけれども公開したいと私が思うことを書き、それに対するフィードバックを貰うことで経営の糧にしたいと思いました。これが本BLOGを始めた動機です(2006年1月)。

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